クリエーション

オワゾー クリップ (1971-1972年):伝説のイエローダイヤモンド

飛んでいる鳥を表現したこのクリップは、メゾンの歴史の中でも特に異彩を放つスペシャル オーダーです。“ワルスカ ブリオレット”として知られる96.62カラットのブリオレットカット イエローダイヤモンドが存在感を放っています。1930年代、この宝石はオペラ歌手でソーシャライトのガナ・ワルスカがペンダントとして身につけていたものです。1971年、このダイヤモンドは、ニューヨークでのサザビーズのオークションで落札されます。その数ヶ月後、ヴァンドーム広場の上空を飛ぶプレシャスな鳥がそのくちばしでこのダイヤモンドをくわえている姿がヴァン クリーフ&アーペルのカタログの表紙を飾ります。

    バードクリップとワルスカ ペンダントのポスター、ヴァン クリーフ&アーペル アーカイブス

    バードクリップとワルスカ ペンダントのポスター、ヴァン クリーフ&アーペル アーカイブス

このダイヤモンドの新しいオーナーは、息子の誕生を祝い、妻への贈り物として、この希少な宝石をクリップにセットし直すようメゾンに依頼したのです。1971年から1972年にかけて制作されたオワゾー クリップには、カボションカット サファイアやエメラルドのほか、イエローダイヤモンドとホワイトダイヤモンドも飾られていました。

ヴァン クリーフ&アーペルの形を変える作品という伝統を忠実に守り、鳥の羽は取り外してイヤリングとして着用することもできます。また、尾はクリップになり、イエローダイヤモンドはペンダントとして首元を飾ることができます。