貴石

アクアマリン 

ケイ酸塩に分類されるアクアマリンは、エメラルドと同じくベリルの一種です。  ごく淡いブルーから鮮やかなブルーまで独特の色調を持つこのファインストーンは、高い透明度が特徴の石。〈フルール ダワイ〉のジュエリーとウォッチに用いられるのは、鮮やかさと輝きにおいて際立った美しさをもつライトブルーのアクアマリンです。メゾンのストーン部門は、肉眼で見えるインクルージョンがないフローレスのアクアマリンだけを選び出します。また、メゾンではカットの品質を重視しています。理想的な光の反射を生み出すため、カットは正確かつシンメトリーであることが求められます。

最終研磨作業。

最終研磨作業

ジュエリーワーク、セッティング。

ジュエリーワーク、セッティング

仕上げのセッティング。

仕上げのセッティング

宝石鑑定の作業、ペアリング。

宝石鑑定の作業、ペアリング

時代を超えて長きにわたり、メゾンはたびたびアクアマリンの澄んだ美しさに目を向けてきました。そのひとつが1938年のクリップです。現在はヴァン クリーフ&アーペルのパトリモニー コレクションに属しているこの作品は、イエローゴールドとサファイア、アクアマリン、トパーズを用いてあふれんばかりの花々を描き出しました。1950年代には、プラチナやダイヤモンドの輝きとファインストーンを組み合わせ、2つのブレスレットへと形を変えるネックレスが創作されました。

ブーケ クリップ、1938年。イエローゴールド、ルビー、サファイア、アクアマリン、トパーズ。ヴァン クリーフ&アーペル コレクション

ブーケ クリップ、1938年

イエローゴールド、ルビー、サファイア、アクアマリン、トパーズ

ヴァン クリーフ&アーペル コレクション

クリップ、1946年。ホワイトゴールド、ルビー、アクアマリン、ダイヤモンド。ヴァン クリーフ&アーペル コレクション

クリップ、1946年

ホワイトゴールド、ルビー、アクアマリン、ダイヤモンド

ヴァン クリーフ&アーペル コレクション

ネックレス、1955年。2つのブレスレットへと形を変えるネックレス。ホワイトゴールド、プラチナ、アクアマリン、ダイヤモンド。ヴァン クリーフ&アーペル コレクション

ネックレス、1955年

2つのブレスレットへと形を変えるネックレス

ホワイトゴールド、プラチナ、アクアマリン、ダイヤモンド

ヴァン クリーフ&アーペル コレクション

現在でも、アクアマリンはハイジュエリー作品において重要な役割を与えられています。50.87カラットと50.50カラットの2石のペアカット アクアマリンをあしらったフィオーレ ブレスレット(「ロミオ&ジュリエット」2019年)もその例です。また、メゾンが初めて創作したエクストラオーディナリー オブジェであるフェ オンディーヌ オートマタ(2017年)にも、129.61カラットのアクアマリンが優美な妖精の顔として用いられています。

フィオーレ ブレスレット。ホワイトゴールド、ペアシェイプアクアマリン1石(50.87カラット)、ペアシェイプアクアマリン1石(50.50カラット)、サファイア、エメラルド、ブラックスピネル、ダイヤモンド。ロミオ&ジュリエット コレクション、2019年
フェ オンディーヌ オートマタ、ホワイトゴールド、イエローゴールド、ローズゴールド、ダイヤモンド、ブルーサファイア、ピンクサファイア、イエローサファイア、トラディショナル ミステリーセット ルビー、スペサタイトガーネット、アクアマリン、ホワイトオパール、オニキス、エナメル、ウッドマルケトリ、シルバー、アルミニウム。エクストラオーディナリー オブジェ コレクション、ヴァン クリーフ&アーペル。

アクアマリンは衝撃や熱に弱い性質を持っています。スポーツをする時は作品を外し、高温多湿の環境(シャワー、サウナ、ハマムなど)では着用されないことをお勧めします。保管時は他のジュエリーとは別にして、布張りのケースに入れることをお勧めします。お手入れにはぬるま湯と中性洗剤を使用し、その後やわらかい布で水気を拭き取ってください。